令和3年3月13日(土)  目次へ  前回に戻る

あと一年、あと一日、とガマンしてきたが、もう辛抱できないので今年だな。

今日はよく降りました。

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しようがないから、家にいて、琴でも弾こうかなあ。それでもひまだから、お酒も温めるか。

琴間把酒酒猶香、 琴間に酒を把れば、酒はなお香わしく、

酒裏弾琴琴自清。 酒裏に琴を弾ずれば、琴自ずから清し。

 琴を弾く合間に酒を手にすれば、酒は一段といいにおいじゃ。

 酒を飲みながら琴を弾けば、琴は当然に清々しい音を放つ。

うっしっし。

一酒一琴相与好、 一酒一琴、相ともに好ろしく、

此時忘却世中情。 この時忘却したり、世中の情。

 酒を一杯、琴をひと弾き。どちらも相性ばつぐんで、

 その時は、この世のことなど忘れ去っていられるのだ。

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浦上玉堂「把酒弾琴」。お酒を飲んだら、車の運転をしてはいけません。

玉堂・浦上兵右衛門孝弼(たかすけ)(1745〜1820)はもと備中鴨方藩士(大目付までしたというのだ)。脱藩後、画人・詩人として日本のあちこちを移動しながら、当時の日本最高の「高士」とか「文人」と称えられた立派な方です。本人は絵や詩より「琴士」(琴ひきざむらい)と評価されるがの一番のお気に入りであったという。

浦上玉堂が脱藩して閑適の生活に入った年齢(四十九歳)を目指してきたが、もう十年越えてしまった。大震災の年ぐらいに閑適化しなければいけませんでした。・・・と思ったが、玉堂が父の死後に家督を継いで出仕したのが九歳だそうです。約四十年。ちょうど目指すところまで来たようでもあるので、そろそろ文人になるよ。晩年には、

白雲繞半空。     白雲は半空を繞(めぐ)る。

中或者羨余之閑適乎。 中に或いは余の閑適を羨やむ者あらんか。

 白い雲が空半分ぐらいはぐるりと取り巻いているなあ。

 雲どもの中には、わしのようなのどかで満ち足りた生活が羨ましくてならん雲もいるだろうなあ。

とも言っています。

「玉堂時に年七十有四」というので、まだここまではあと十五年ぐらいあります。ようし、まだ時間はある。がんばるぞ。・・・と、休みの日は元気なんです。こちらに行ってアジア的混沌に出会い、意識下に潜在するどろどろした欲望がまた蠢きだしたのかも知れませんぞ。ぐっふっふ。

 

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