令和3年7月24日(土)  目次へ  前回に戻る

モンキッキー。

オリンピック、コロナ、熱中症といろいろありますが、今日は時事からは離れます。

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これはどんなドウブツなんでしょうか。

似貍、高足而結尾。有黄白黒三種。

貍(り)に似て、高足にして結尾す。黄・白・黒三種有り。

この「貍」は「タヌキ」ではなく「ネコ」と解する方がいいと思います。

ネコっぽいのだが、手足が長く、尻尾はくるりと輪を作っている。茶色っぽいの、白っぽいの、黒っぽいの、の三種に分類できるようである。

清の初めごろ、南方からもたらされました。

其産於暹羅者尤善捕鼠。澳門番人能弁之、常以易広中貨物。

その暹羅に産するもの、もっとも善く鼠を捕る。澳(おう)門の番人よくこれを弁じ、常に以て広中の貨物と易(か)う。

「暹羅」(せんら)は「シャムロ」の音訳でシャム(タイ王国)です。「澳門」(おうもん)はマカオ港のこと、「番人」は見張り番のこと(ばんにん)ではなくて蛮人(ばんじん)です。マカオにいるんだからポルトガル人ですね。なお、清朝初期は「海禁」ですので、蛮人に開かれていたのは広東だけです。

タイ産のものがネズミを捕るのが一番上手であるといい、マカオに在住する外人は、どこの産であるか見分けることができるのだそうだ。(特にタイ産のものが重要視され、)いつも広東で貿易品と交換されている。

ドウブツのくせに、

番人貴畜而賤人、視之不啻子女、臥起必抱持不置。

番人、畜を貴びて人を賤しみ、これを視るにただに子女のみならず、臥起に必ず抱持して置かず。

外人どもはドウブツを大事にして、(有色の)人間を蔑視する。彼らは、このドウブツを手に入れると、女子どもだけでなくいいおっさんたちまで、寝ているときも起きているときも、必ずこいつを抱きかかえて、手放すことがない。

人間より大事にするとは、怪しからん。

ところが、

吾唐人因其所貴而貴之。亦何心哉。

吾が唐人、その貴ぶところに因りてこれを貴ぶ。また何の心ぞや。

われわれチャイナ人は、外人どもが大事にしているのをみると、同じように(有色人間より)大事にするのである。いったいどういうつもりか。

伝統中国はとんでもない格差社会ですからね。

ちなみにこのドウブツ、

名曰蒙貴。

名づけて「蒙貴」と曰えり。

「もんき」という名で呼ばれている。

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「広東新語」巻二十一より。そりゃ「モンキー」なんでしょう。やつらなら人間よりもえらいかも。それにしても、せめてポケモン出しておけばなあ。

調査所用に熱中してます。だが明日は・・・)

 

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